〈米寿米〉生産者インタビュー

コシヒカリにこだわる米づくりの匠

生産者/奥川太郎さん

おいしいの一言が原動力

 福島県西会津町では、米寿米といわれるコシヒカリの収穫が行われている。中学校を卒業後から農家を営む北野政美さんも、お盆の時期を過ぎると帽子をかぶり、毎日、自分の田んぼへと足を運んでいる。「農家一筋60年。仕事というより趣味に近いかもしれんな」と笑顔を見せる北野さんだが、米作りは真剣そのものだ。安心・安全なお米を消費者に届けることを目的に、平成元年に生産者組合を結成。共同作業や研究はもちろん、有機JASに準じる規格を作成し、条件に反するお米は出荷していないなど、徹底して品質の向上に力を入れている。
「やっぱり消費者の方においしいと言われたらうれしいでしょう。その言葉を聞きたいがために、組合員一丸となって頑張っているんです」
 米寿米生産者組合では除草剤だけを使った米寿米の生産を行っている。また、自分たちで食べた魚の骨や鶏糞を肥料に使う地域循環型農業にも着目し、取り入れている という。「身の回りに使えるものってたくさんあるんです。こういったものを取り入れることで、肥料を工場で作るときに発生するCO2の排出量や運送の廃棄ガスを減らすこともできる。まさに一石二鳥なんです」田んぼでの生き物調査などを積極的に行っている。人にも環境にもやさしいお米を消費者に届けるために。北野さんの挑戦はまだ始まったばかりだ。